第5期 砂で世界旅行・イギリス編 ~語り継がれる大英帝国の繁栄と王室の誇り~

大英帝国の繁栄や王室の歴史、その象徴となる建築物など、16作品を全天候型の屋内施設にて展示。
茶圓勝彦氏をプロデューサーとし、海外から15名の砂像彫刻家を招いて制作。

イギリスの伝説~アーサー王~

イギリスの伝説~アーサー王~

【アーサー王】 5世紀末~6世紀はじめに実在したと言われる「アーサー王」。一般に、民間伝承や創作によるアーサー王物語として知られているが、アーサー王が本当に実在したかについては議論が続いている。 【イングランド王の誕生~石に刺さった剣~】 約1500年前のイングランド。カンタベリー寺院の庭に剣のささった大きな不思議な石が出現した。石には、「この石から剣を抜くことが出来るものこそが、真のイングランドの王である」と記されていた。多くの騎士がこれを引き抜こうとしたが、誰もこれを引き抜くことができなかった。そんな中、馬上槍試合に訪れた若き日のアーサーと義理の兄であるケイ。ケイは自分の剣を宿所に忘れてしまい、アーサーに取りに戻らせるが、宿所は閉まっており、中に入ることができなかった。困ったアーサーは、ふと寺院の庭の石にささった剣を見つけた。アーサーはその剣を難なく引き抜き、ケイのもとに届けたが、それが誰も抜くことができなかった剣だとわかったケイは、父であるエクトル卿のもとへ行き、この剣を抜いたのは自分であり、自分こそがイングランドの王であると伝えた。しかしエクトル卿はこれを信じず、寺院の庭に行き、もう一度剣を抜かせてみたが、ケイはこれを抜くことができなかった。エクトル卿に問い詰められたケイは真実を語り、もう一度アーサーが試してみると難なく剣を抜くことができた。かくして、アーサーはイングランドの王となった。 砂像彫刻者:茶圓勝彦(チャエン・カツヒコ)日本

ウェストミンスター (ロンドンの歴史と政治の中心)

ウェストミンスター (ロンドンの歴史と政治の中心)

ウェストミンスター。ロンドン中心部を流れるテムズ河畔に位置し、時計塔として世界中で知られるビッグベンをはじめ、現在英国国会議事堂として使用されているウェストミンスター宮殿、ウィリアム王子とケイト妃の挙式が行われたウェストミンスター寺院等の世界文化遺産が隣立する。イギリス王室の激動を物語る歴史地区である。  砂像彫刻者:Leonardo Ugolini(レオナルド・ウゴリニ)イタリア

エリザベス1世と絶対王政

エリザベス1世と絶対王政

1558年に王位を継承したエリザベス1世。知性と決断力を兼ね備え、生涯独身を貫いた女王は、英国国教会を取り巻く宗教問題の解決法を模索し、スペイン無敵艦隊に勝利し、海の覇権を握り、後にイギリスにおける絶対王政の全盛期を迎え、大英帝国繁栄の礎を築いた。  砂像彫刻者:Iliya Filimontsev(イリヤ・フィリモンツェフ)ロシア

大航海時代を担った帆船

大航海時代を担った帆船

ヨーロッパにおいて貴重品だった香辛料や毛織物。これらを入手することは、ヨーロッパ諸国による植民地主義的な海外進出が盛んになったことの大きな理由の一つであった。航路の確保は国に繁栄をもたらし、港は様々な交易品、商人や船乗り達で賑わった。 砂像彫刻者:Brad Goll(ブラッド・ゴール)アメリカ

街のにぎわい(酒場の様子)

街のにぎわい(酒場の様子)

大航海時代、港の酒場は船乗り達で賑わっていた。様々な人が出入りし、酒場は生活と切り離せない存在となっていた。英国と言えばパブが有名だが、酒場・宿・食堂、それぞれが機能を重複させる形で発展していったと言われている。  砂像彫刻者:Daniel Belcher(ダニエル・ベルチャー)アメリカ

イギリスの文学 -シェイクスピア-

イギリスの文学 -シェイクスピア-

「ロミオとジュリエット」「ハムレット」「真夏の夜の夢」などの作品により、最も優れた英文学の作家といわれ、世界文学史にその名を残すシェイクスピア。エリザベス1世の時代、シェイクスピアの戯曲が数多く初演されたグローブ座。現在ではシェイクスピア・グローブ座として復元され、多くのファンを魅了している。 砂像彫刻者:Baldrick Buckle(ボードリック・バックル)イギリス

イギリスの科学 -ニュートンとダーウィン-

イギリスの科学 -ニュートンとダーウィン-

「プリンキピア」によって万有引力の法則を唱えたニュートン、「種の起源」によって進化論を唱えたダーウィン。それぞれの分野で革命的な進歩を実現させ、後の文明社会の発展に大きな影響を与えた。  砂像彫刻者:Karen Fralich(カレン・フラリック)カナダ

イギリスの歴史 -産業革命-

イギリスの歴史 -産業革命-

イギリスで始まった産業革命。木炭から石炭への動力源の変化は、石炭の採掘方法にも変化を与え、その際に炭鉱に溜まる地下水を排出するために、蒸気機関を用いた排水ポンプが実用化された。この蒸気機関の改良及び応用による蒸気機関車や蒸気船の発明等に伴い、産業構造が大きく変化し、急速に工業化が進展した。  砂像彫刻者:Enguerrand David(アンゲフォン・デイビッド)ベルギー

ウィンザー城

ウィンザー城

4万5千㎡の床面積を持ち、現存する城で、人が住む城としては最大規模のウィンザー城。エリザベス二世が公式行事のない週末にはここでゆっくりと時を過ごす。1992年には火事が発生したが、バッキンガム宮殿など、いくつかの王宮を一般公開し、その収益を修復に充てている。 砂像彫刻者:Richard Varano(リチャード・ヴァラノ)アメリカ

大英博物館

大英博物館

世界最大級の博物館である大英博物館。ハンス・スローン卿の収集品の公開が博物館の起源といわれ、世界中の美術品等が約800万点収蔵されており、中でもロゼッタストーンなどが特に人気が高い。 国外持ち出しが許可されない貴重な物も多く、約15万点が常設展示されている。 砂像彫刻者:Jooheng Tan(ジョヘン・タン)シンガポール

ハンプトンコート宮殿

ハンプトンコート宮殿

エリザベス1世の時代に全盛を迎えるチューダー朝の絶対王政の舞台となった旧王宮。16世紀、ヘンリー8世の時代から約200年余りの間英国宮廷生活、政治、歴史の中心舞台となった。現在は、優美な宮殿内や有名な迷路園を含む庭園の美しさで知られる。 砂像彫刻者:Yan Lidong(ヤン・リドン)中国

バッキンガム宮殿

バッキンガム宮殿

イギリス王室の公式宮殿。舞踏会場、音楽堂、図書館等も設置されている。外周護衛を担当する近衛兵の交代儀式が行われることでも有名。夏季に限り一般公開され、毎年異なる展示テーマにより、豪華絢爛な英国王室の一部を垣間見る事ができる。 砂像彫刻者:Jooheng Tan(ジョヘン・タン)シンガポール

タワーブリッジとダブルデッカー

タワーブリッジとダブルデッカー

ロンドン名物の赤い2階建てバス、ダブルデッカー。街の景色を楽しむには格好の乗り物である。テムズ川に架かる美しいゴシック風のタワーブリッジ。商業発展のため必要となった新たな陸上交通路の確保と、従来の大型船舶の航行を両立させるため、跳開橋として建設された。 砂像彫刻者:Thomas Koet(トーマス・クォート)オランダ

タクシーとツーリスト

タクシーとツーリスト

ブラックキャブと呼ばれるロンドンタクシー。厳しい試験に合格した運転手は街の隅々まで知りつくし、ツーリストにとっても強い味方となっている。ロンドンポリスや公衆電話、雨降る街なみで、象徴的なロンドンの情景を表現している。 砂像彫刻者:Jill Harris(ジル・ハリス)アメリカ

ロンドン塔

ロンドン塔

テムズ河畔にある中世の城塞。国王の宮殿として使われたが、それだけでなく、長い歴史においては造幣所や天文台としても使用された。エリザベス1世も即位する前に幽閉されたことがあり、監獄及び処刑場としても有名である。 砂像彫刻者:Kevin Crawford(ケビン・クロフォード)オーストラリア

衛兵パレード

衛兵パレード

ロンドン観光の名物となっている、衛兵。バンドの音楽に合わせてパレードを行う姿が凛々しい。連隊によってボタンや飾りなどは多少異なるが、歩兵部隊の正装は赤い上着に熊の毛皮帽が有名である。 砂像彫刻者:Nicola Wood(ニコラ・ウッド)イギリス

エリザベス2世と馬車

エリザベス2世と馬車

イギリス連邦王国16カ国の女王を兼ねるエリザベス2世。今年、即位60周年を迎えた。現在女王陛下の移動は通常ロールスロイスで行われるが、婚礼や記念式典等の行事では中世を思わせる豪華で美しい馬車を利用する。 砂像彫刻者:Alexey Shchitov(アレクセイ・シチトフ)ロシア

イギリスの童話 -不思議の国のアリス-

イギリスの童話 -不思議の国のアリス-

作/ルイス・キャロル(イギリス 1865年) ~あらすじ~ ある日、アリスはお姉さんと川のほとりに出かけました。しかし、アリスはだんだん退屈 してきました。そこに、洋服を着た白ウサギが、「おくれちまった」とつぶやきながら、 慌てた様子で走り過ぎました。思わずあとを追いかけたアリスは、うさぎに続いて穴に飛 び込んでしまいます。穴を抜けた先には不思議の国が広がっていました。 不思議の国でのアリスは、大きくなったり、逆に小さくなったり、きせるをふかす不愛想なイモムシ、公爵夫人、にやにや笑うチェシャ・ネコ、ティー・パーティーをしている三月ウサギと帽子屋などに出会ったりします。やがて、ハートの女王が支配するトランプの国で、トランプたちに襲いかかられ、アリスは目を覚まします。 アリスは川のほとりでいつしか眠ってしまい、夢を見たのでした。 この作品は、アリスが不思議の国に足を踏み入れるきっかけとなった白うさぎです。 ここ鳥取には、ワニ(サメ)に皮をはがれ、大国主命に助けられる「因幡の白兎」伝説があります。今回の展示テーマ「イギリス」と開催地である鳥取。白うさぎで繋がる、そんな縁をこの作品から感じて頂けたら幸いです。 砂像彫刻者:茶圓勝彦(チャエン・カツヒコ)日本